香港らしい鰂魚涌(Quarry Bay)の”Monster Building”

「香港らしい」鰂魚涌

鰂魚涌という地域が香港にあり、トランスフォーマーの映画でも出てきた建物”monster building”が有名です。その一箇所にぎっしりと詰め込んだマンションと部屋数で観光名所にもなっていますが、何がどう香港らしくて観光名所なのでしょうか。(以下写真)

香港の住宅事情

香港は世界一地価の高い都市として知られています。上空からの写真を見るとよくわかるかもしれませんが、とにかく土地がありません。ビルか山しかないのが香港です。日本とは異なり、地震がほとんどなく(7ヶ月住んでいますが一度も経験がない)、この土地の作りが可能なのかもしれません。土地が足りなければとにかく高く、高くしていくわけです。

土地が足りないので、自然と地価は高くなり、部屋も狭くなっていきます。以前、香港で一人暮らしをしている友人の家に遊びに行きましたが、共同キッチン、トイレ、風呂で、体の幅の広さほどの部屋は入ってすぐにロフトがあり、ほとんどものの置き場もないような状態でした。これで7万円というから驚きました。エンゲル係数がどうこうとはよく言いますが、住居費/可処分所得の割合こそ香港では重視されるわけで、このような状況だからこそ「金を稼ぐこと」にものすごく重きがおかれるわけです。

鰂魚涌の香港らしさ

住宅事情のところでほぼ答えが出ていますが、鰂魚涌の香港らしさはまさに「住宅事情の難しさ」が一目でわかる建物になっているところなわけです。他にもいくつもマンションはありますが、コンビニとコンビニの間に挟まれていて分かりにくかったり、そこまで高層じゃなかったり、monster buildingほどマンションが密集していなかったりします。密集していて、尚且つ部屋数もとんでもなくあり、一目で住宅事情の複雑さがわかるからこそ、その存在は”monster”であり、観光名所になっているわけです。

おまけ:一人暮らしができない香港の若者

住居費がバカ高いので基本、香港人は結婚するまでは実家暮らしです。もちろんどの地域に住んでいても大抵中心部まで30分くらいで着くことができるアクセスの良さがあるからこそ可能なのですが、給料に比して住居費は高いため結婚までに一人暮らしをする選択はほとんどないようです。結婚すると公共マンションの補助金だったり、住む権利が与えられるので、結婚もまた香港人にとっては重要です。

また、日本のように(日本でも消えつつあるのかもしれませんが)「家を買う」文化は全くありません。そもそも土地がとんでもなく高いので「土地を買って」「一軒家を立てる」なんてほぼほぼ不可能なわけです。香港の一人当たりGDPはだいぶ日本より高いのですが、こういった住居事情を考えると一概には言えないかもしれないですね。

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