これからの人生は3つの資本で決まる~幸福の資本論レビュー~

幸福の資本論を読みました


話題の書籍、幸福の資本論を読みました。これからの時代を生き抜くには「金融資本」「人的資本」「社会資本」の3つの資本が重要だ!!というのがメインメッセージでした。

以下、印象に残った部分を引用し、最後にコメントそれぞれに対してコメントしていこうと思います。

幸福の資本論~印象に残った内容(本文から抜粋)~

・「金融資産」「人的資本」「社会資本」という3つの資本=資産から、「幸福に生きるための土台(インフラストラクチャー)」の設計を提案

・人生設計の目的は「資金調達」と「資産運用」の循環を最適化し、より効率的に大きな「富=幸福」を創造すること

・不幸や貧困は相対的なものですから、客観的な基準ではプアでも主観的には充実しているひとたちがいることは不思議でもなんでもない

・欧米や日本のようなゆたかな社会では、特別な才能などなくても、勤勉と倹約、それに共稼ぎだけで、誰でも億万長者になって経済的独立というゴールに到達できます。

・もっとも重要な「富の源泉」は人的資本

・同じ収入なら(あるいは収入が少なくても)自己実現できる仕事がいい。

・①人的資本からより多くの富を手に入れる。 ②人的資本を使って自己実現する。

・35歳までにやらなければならないのは、試行錯誤によって自分のプロフェッション(好きなこと)を実現できるニッチを見つけること

・「幸福」は社会資本からしか生まれない

・愛情空間は2人から最大でも5人くらいの小さな人間関係で、半径10メートルくらいで収まってしまいます。ところがこの小さな世界が、私たちの人生の価値の大半を占めています。

・政治空間まで範囲を広げると登場人物は150人くらいまで増えるものの、それが生得的にヒトが個人を認識できる限界

・一方、貨幣空間は、お金を媒介にして誰とでもつながるのですから、原理的にその範囲は無限大

・「強いつながり」を恋人や家族にミニマル(最小)化して、友情を含めそれ以外の関係はすべて貨幣空間に置き換える

・①金融資産は分散投資する。 ②人的資本は好きなことに集中投資する。 ③社会資本は小さな愛情空間と大きな貨幣空間に分散する。

幸福の資本論~詳細の解説~

先ほど抜粋した部分についての説明をします。まず、人を構成する資本が3つありそれが「金融」「人的」「社会」です。ここで資本とは元手となるものでこれを運用して資産にすることで価値が生まれます。金融資本を持っているだけではなく、これを運用して使うことで価値になる、というように捉えらばおっけーです。

金融資本とはわかりやすくお金のこと。不動産や投資なども含みます。人的資本とはその人の持つ能力のこと。高等教育などを通じて私たちは人的資本を蓄積し、その人的資本を労働市場に売る(会社で働く)ことにより対価として賃金を得ます。社会資本とは人脈・友達のこと。誰と知り合っているか、というところです。

筆者が強調していたのが物理的に貧困でも充実しているプア充と貧困の差です。プア充は金融資本も人的資本も無いけど、地元の友達コミュニティにのみ生きており、彼らも皆お金がないので貧困だと感じることがない。社会資本がずば抜けて豊富な人たちです。

対して貧困はこれらの資本が全て欠如した状態の人のことを指します。友達もいない、金もない、能力もない。そんな状態のことです。

ゼロ金利・マイナス金利政策が当たり前になった現代において金融資産を運用して生きていくのは非常に難しいことです。ゼロ金利ということは損得がゼロということですし、マイナス金利であれば、預けておくとお金が徐々に減っていくということです。

そこで今後の世の中で重要になるのは人的資本を上手に使って収入を増やし、倹約することだと筆者は指摘します。それも人的資本を使用した職業ではお金を稼ぐだけではなく、自己実現を目指すことも必要になってくるでしょう。人生100年時代、何年も働くのであれば、その仕事を通じて自己実現を目指すのが良い、ということです。

しかし、忘れてはいけないのが社会資本の重要性です。いくら人的資本を生かして裕福な生活を送れたとしても、誰にも認めてもらえなければそのお金はただの紙切れです。友達がいて、周りに人がいて初めて認められます。その点において社会資本はとても重要です。でも、今の世の中、濃い社会資本を維持し続けるのを面倒な人たちがどんどん増えています。

そこで筆者が提唱するのが、金融資産の分散投資、人的資本の好きなことへの集中投資、社会資本は愛情空間と貨幣空間に分散、というスタイルです。

金融資産の分散投資とは、今後暴落の可能性がある円だけの貯蓄に頼らず、外貨に変換して貯蓄しておくことで、どちらかの貨幣価値が下がればどちらかは上がるため損をせずにすみます。人的資本の集中投資は、好きなことに対して自分の能力の全てを投下することで安定した収入と自己実現が望めます。社会資本の分散に関しては、恋人や家族などの親密な愛情空間で承認欲求を満たし、不和が起きやすい外界に関しては貨幣を使ったやりとりによりトラブルを避ける、というものでした。

幸福の資本論~まとめ~

いかがでしたでしょうか?

色々な未来予測本がある中で、金融資本・人的資本・社会資本の三つが人の幸福を決める!と言い切るのはすごく清々しいものでした。

もちろん理想を論じたら、社会資本がもっと広く・厚いものであれば人は幸せを感じやすいのではないか、と思わないでもないのですが、それは不幸の起きやすさとのトレードオフと考えれば筆者のように割り切るのも一つの手段かなと思います。

また、人的資本に関して言えば、今後その好きなことが職業としてなくなってしまう可能性も大いにあるため、その部分の予測をしながら人的資本を投下しないと、ある職業が消えた時に立ち回れなくなる(身近な社会資本しか存在していないわけだから)のではないのかな?とは思いました。

金融資本に関して言えば、ゼロ金利とは誰かが得をすれば、その分誰かが必ず損をする、という仕組みなので、仮にある分野にとてつもなく詳しいのであればその分野における投資でそのほかの人を損をさせる形であれば得を得ることはできるのかもしれないとは思いました。それもまたトレードオフなわけですが。

僕の理想としては、あまり投資などの才覚はなさそうなので金融資本は諦め、ある程度交友関係を広く・濃密に保つタイプではあるので社会資本を拡充し且つ絶対安心できる小コミュニティ(家族)も若いうちに形成、人的資本に関しては今の自分がやりたいと思っていることを実現するための能力を逆算して身につける。

これらができたら、僕にとっては幸せかもしれません。

筆者の論には概ね賛成なわけですが、色々論争が起き得るものだとは思うのでぜひみなさん読んでみてくださいね。

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